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デリケートゾーンのぶつぶつは何?ぶつぶつの正体と対処方法を解説!
2025.03.26

デリケートゾーンに現れたぶつぶつ。
無症状のケースもありますが、痛みやかゆみがあると心配になってしまいます。なかなか相談しにくい症状でもあるので、ひとりで悩まれている方も多いのではないでしょうか。
デリケートゾーンのぶつぶつにはさまざまな原因が考えられ、体質や生理現象で起こる場合と、治療が必要な疾患の場合があるため注意が必要です。
本記事ではデリケートゾーンにできるぶつぶつについて、考えられる原因や症状、対処方法を解説します。デリケートゾーンのぶつぶつでお悩みの方は、本記事を参考になさってください。
デリケートゾーンのぶつぶつの正体とは?
デリケートゾーンにできるぶつぶつの原因には、次のようなものがあります。
かぶれ(接触性皮膚炎)
接触性皮膚炎いわゆる「かぶれ」は体の免疫機能の低下によって、肌が外的な刺激に敏感な状態になることで起こる皮膚炎です。ストレスや生理、不規則な生活などが影響していると考えられています。また患部に生理用品や下着が触れることによって起こるケースもあります。
かぶれはウイルス等が原因ではないので、他人へ感染することはありません。デリケートゾーンを清潔に保ち、肌にやさしい下着をつけるなど、できるだけ外的な刺激を少なくしましょう。
にきび(尋常性痤瘡)
デリケートゾーンの皮膚にもにきび(尋常性痤瘡)ができることがあります。にきびは毛穴に皮脂がたまる事で起こる皮膚疾患で、デリケートゾーンだけではなくお顔や背中など全身の皮膚で発症することがあります。
デリケートゾーンにできるニキビは、下着や衣服による蒸れ、こすれ、不衛生な状態によって悪化します。デリケートゾーンを清潔にし、市販の抗菌剤や抗炎症剤による治療で症状の改善が期待できます。
悪化すると治りにくくなったり、ニキビ跡が残ったりすることがあるため、痛みや腫れ、膿がひどい場合は病院での治療をおすすめします。
性器ヘルペス
単純ヘルペスウイルスの感染が原因で発症する性器ヘルペスは、水泡ができ、初めて感染する人は強い痛みを感じることが多いぶつぶつです。座ったときや排尿時に痛みを感じたら性器ヘルペスの可能性があります。
セックスで感染するほか、ご自身が保菌者の場合には疲れや免疫力の低下で、潜伏していたウイルスによって再発し症状があらわれます。
ヘルペスは抗ウイルス剤の点滴や服薬、抗炎症剤、痛みが強い場合は鎮痛剤等を使って治療します。女性の場合、生理や妊娠、疲労などで再発しやすいため注意が必要です。パートナーに感染の恐れがある場合は一緒に受診しましょう。
毛嚢炎(毛包炎)
毛嚢炎(もうのうえん)は毛穴に入り込んだ細菌が原因で起こる炎症です。デリケートゾーンは陰毛が生えている部分が不衛生になると細菌感染しやすくなり、毛嚢炎を発症することがあります。
毛嚢炎はひどくなると皮膚が赤くなり痛みを感じるようになります。陰毛が生えている部分のぶつぶつなら毛嚢炎を疑いましょう。
尖圭コンジローマ
尖圭(せんけい)コンジローマは、ヒトパピローマウイルスが原因のウイルス性性感染症です。デリケートゾーンにピンクや褐色のイボのようなものが見られ、大きくなったり数が増えたりして、カリフラワー状と表される特徴的な形態になることがあります。
性行為で感染することが多く、良性であれば自然治癒することが多い感染症です。一方で悪性化すると不妊やHIV感染のリスクが高まることが懸念されるため、病院を受診することが推奨されます。
尖圭コンジローマは市販の治療薬はなく、医師の診察による塗り薬の処方や凍結療法、電気メスやレーザーによる外科的な治療が一般的です。
梅毒
梅毒(ばいどく)は、梅毒トレポネーマによって引き起こされる細菌性の性感染症です。しこりや潰瘍、ただれが見られますが、痛みやかゆみがないまま自覚なくパートナーに感染させる可能性があります。デリケートゾーンのぶつぶつのほかに、足の付け根などのリンパ節が腫れたら梅毒を疑いましょう。
時間が経つと患部から手のひらや足の裏などに発疹が見られるようになります。症状がおさまったように見えても自然治癒することはなく、潜伏期間を経て数年~数十年かけて全身の皮膚や筋肉、骨などに腫瘍ができたり、血管や神経にも影響を及ぼしたりし、体中に異常をきたす油断できない疾患です。
性行為による感染のほか、母子感染もあります。抗菌薬の飲み薬・点滴による治療が必要ですので、早期に受診しましょう。
皮下腫瘤
皮下腫瘤とは、皮膚の下にできるしこりです。
しこりは良性と悪性に分類され、最初は良性でも細菌感染などで悪性となって肥大化すると違和感を覚えることがあります。
フォアダイス
フォアダイスは、デリケートゾーンや粘膜に現れる白い小さなぶつぶつです。皮脂がたまって脂肪の塊ができるだけで病気ではなく、治療の必要がない生理的な現象です。
原因ははっきりとわかっていませんが、1~3mmくらいの小さなぶつぶつが見られるだけで、痛みやかゆみはありません。
真珠様小丘疹
真珠様小丘疹(しんじゅようしょうきゅうしん)は、デリケートゾーンにぶつぶつがたくさんできる生理的な症状で、左右対称に乳頭状の小さなぶつぶつが見られます。
尖圭コンジローマとよく似ていますが、ウイルス性ではなく、不衛生な状態が影響して発症すると考えられています。病気ではないため治療の必要はありませんが、レーザーや電気メスによる除去施術は可能です。
バルトリン腺嚢胞・膿瘍
バルトリン腺嚢胞(のうほう)・膿瘍(のうよう)は、膣口の左右にある粘液を分泌するバルトリン腺の詰まりによって起こる疾患です。
嚢胞の状態では無症状で気づきにくく、肥大化すると膣口付近が腫れて違和感を覚えます。嚢胞に細菌感染が起きると膿瘍となって、腫れ・赤み・強い痛み・発熱といった症状があらわれます。
バルトリン腺が詰まる原因ははっきりとしていませんが、抗菌薬の服薬、膿の排出、嚢胞の切除など、症状に応じて治療を行います。しこりが小さく痛みがない場合は経過観察になる事も多い病気ですが、悪性腫瘍の可能性もあるため、病院を受診し医師の診察を受けましょう。
粉瘤
粉瘤(ふんりゅう)とは、皮膚の下にできる良性のしこりです。皮膚に下に袋のような組織ができ、角質や皮脂がたまることによって半球状のしこりになります。
痛みがないので放置してしまいがちですが、セルフケアではしこりがなくならないため、病院で嚢胞の摘出などの治療を受けましょう。細菌感染すると痛みや腫れが出ますので、早めの受診がおすすめです。
水いぼ(性器伝染性軟属腫)
水いぼは感染力が強いポックスウイルスが原因のウイルス性皮膚疾患です。小児で多く見られ、タオルなどからも感染します。成人では性行為でも感染し、2~5mmくらいのピンクや白色のくぼみがあるぶつぶつが多発します。
自然治癒する感染症ですが、感染力が強いため治療を行うことが推奨されます。塗り薬・凍結治療のほか、電気メスやレーザーによる外科的治療を行うことがあります。
疥癬(かいせん)
疥癬はヒゼンダニの寄生によっておこる皮膚疾患で、デリケートゾーンにできると赤いぶつぶつが多発して強いかゆみが生じます。ヒゼンダニとの接触によって感染し、性行為のほか寝具などを介して感染することがあります。
他の人へ感染させる恐れがあるため、塗り薬や飲み薬による病院での治療が必要です。
デリケートゾーンのぶつぶつの対処方法

デリケートゾーンにできるぶつぶつにはさまざまな原因があり、それぞれの症状に応じて受診や治療が必要です。デリケートゾーンのぶつぶつの対処方法やセルフケアを確認しておきましょう。
デリケートゾーンを正しくケアする
デリケートゾーンのケアは正しい方法で行いましょう。
具体的には、ごしごしこすって洗わない、低刺激な石鹸を使用する、しっかり保湿するなど、お顔のスキンケアと同じように丁寧にやさしくケアします。
アンダーヘアを整える際はワセリンなどで肌を保護して処理し、お手入れ後の保湿も忘れずに行いましょう。
バランスの良い食事
体に必要な栄養素が足りないと、体内の働きが低下し、新陳代謝の乱れなどさまざまな影響が出ます。そのため、栄養バランスのよい食事をとる事は、皮膚トラブルの予防や症状改善の一助となります。
外食や単品メニューの食事が多い方は、バランスのよいメニューを心がけて食事をとりましょう。
適切な下着を着用する
締め付けの強い下着や通気性の悪い下着は、蒸れや擦れの原因となります。綿素材のものは通気性や伸縮性に優れているので下着の素材としておすすめです。またチクチクした肌への刺激でかゆみを引き起こすことがあるため、縫い目やタグが当たらないデザインのものを選びましょう。
ストレスと上手に付き合う
ストレスや疲れがたまると、神経や免疫系にさまざまな影響が出て皮膚のターンオーバーが乱れたり、バリア機能が低下したりして皮膚が敏感になります。
軽い運動や趣味などで上手にストレスを発散して心身のリフレッシュを図りましょう。
病院で治療する
デリケートゾーンのぶつぶつの中には、病院での治療が必要なものもあります。しばらく様子を見て症状が改善しなかったり悪化したりしている場合は、ためらわずに受診しましょう。
他人に感染させる可能性がある疾患もあるので、パートナーと一緒に治療を受けることも検討しましょう。
デリケートゾーンのぶつぶつに関するよくある質問
デリケートゾーンについてはなかなか相談できず、さまざまな疑問を持っている方が多いのではないでしょうか。どこに相談すべきで、どのような治療法があるのかわからず、不安な方もいるでしょう。
ここでは、デリケートゾーンのぶつぶつに関するよくある質問をご紹介します。
デリケートゾーンのぶつぶつが気になるときは何科に相談すべきですか?
デリケートゾーンのぶつぶつは、皮膚科・泌尿器科・形成外科を受診するのが一般的です。女性の場合は、婦人科や産婦人科での受診も可能です。膣口や膣内に症状がある場合でも診察してもらえるので安心できます。
デリケートゾーンのぶつぶつは市販薬で直りますか?
ぶつぶつの原因によっては市販薬で治療できる場合もあります。しかし、症状が治まったように見えても潜伏期間に入っていたり、感染力が強いまま放置していたりすることも考えられます。原因や病名がはっきりしない場合は自己判断せず、病院を受診するようにしましょう。
まとめ
デリケートゾーンのぶつぶつには、人に感染しない生理現象のようなものから、治療が必要な疾患までさまざまなケースがあります。自然治癒が難しい疾患や重篤な症状になる場合もありますので、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。
セルフケアが難しく不衛生な状態が続くようなデリケートゾーンのお悩みなら、婦人科形成で機能改善が期待できます。
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